相続人調査

 遺言書がない場合、各相続人が遺産を取得するためには、相続人全員が参加して遺産分割協議を成立させる必要があります。

  仮に相続人の一部が参加していない状態で遺産分割協議を成立させたとしても、当該遺産分割協議は無効です。再度、一から遺産分割手続をやり直さなければならないことになってしまいます。 

 また、遺言書がある場合でも、以下のような場合には相続人の調査を行う必要があります。

  ①遺留分が問題となる場合 
   →遺留分算定のため

  ②すべての遺産について遺産分割方法の指定がなされていない場合
   →遺産分割のため 

 ですので、まずは相続人の調査を行い、その範囲を確定させることは、相続手続の第一歩であり、非常に重要な手続きです。

相続財産調査

相続財産には、2種類あります。「プラスの財産」「マイナスの財産」です。

 

<プラスの財産>

不動産:土地と建物です。法務局で登記簿謄本を取得して確認します。
動産:自動車、機械、美術品などです。
債権:売掛金や貸付金などです。
現金:預貯金:通帳の名義などで確認できます。
株式:被相続人名義のものです。
生命保険金、死亡退職金:被相続人を受取人としているものに限ります。

 

<マイナスの財産>

債務:住宅ローン、金融機関からの借入れ、知人友人からの借金。


例えば、下記のような場合には個別の対応が必要となってくるケースです。相続に強い「相続まるごと相談所」へご相談されることをお奨めします。


●会社を経営していた場合
●連帯保証人となっていた場合


【会社を経営していた場合】

 被相続人(亡くなられた方)が会社を経営していた場合は注意が必要です。

通常、被相続人が会社を経営していた場合、事業の承継者(相続人)に当該会社の株を集中して相続させる必要があります。株式が分散されては会社の支配権が薄まり会社経営が困難となるからです。

 この場合は遺留分などが問題となる場合も多く、できれば相続が発生する以前、すなわち現経営者の方が生存中に対策をたてておくことが望ましいといえます。

 

【連帯保証人となっていた場合】

 被相続人の方が連帯保証人となっていた場合も注意が必要です。

 保証債務はマイナス財産と言えますが、被相続人の方が身内に内緒で他人の債務の連帯保証人になっている場合も多く、相続人の方が単純承認をしてから連帯保証の存在に気づいた、というケースがよくあるのです。

遺産分割協議

 相続人が複数人の場合、相続が開始すると同時に、遺産は共同相続人の「共有」となりますが、遺産の共有状態を解消して、遺産を構成する個々の財産を各相続人に分配し取得させる手続きを遺産分割手続きといいます。
 
・遺言で遺産分割の方法が定められている場合は、遺言の内容に従って遺産が分割されることになります。
・遺言がない場合、当事者間で遺産分割協議を行い、協議が成立しない場合は、家庭裁判所に対して遺産分割調停の申立てを行います。
 

 遺産分割協議には共同相続人全員が参加する必要があり、共同相続人の一部を欠いた状態で合意が成立したとしてもその合意は無効です。

 そして、遺産分割協議が成立した場合、遺産分割協議書を作成します。遺産分割協議書には、合意した遺産分割の方法を記載した上で、共同相続人全員が署名・押印します。

 


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